ドイツのジャガイモ・スープ

iphoneを手に入れたけれど、携帯と違ってなかなか上手にならないのは、まだ使うことに不安があるからだ。今日の新聞記事には子どもたちのなかには法外なスマートフォンの料金を取られている問題が載っていた(ゲーム使用?)。利便なものはそれを使うだけのスキルを持たないととんでもないことになる、との恐れは年を取っているからもっているつもりだが、そうした用心は他方では器械を十分こなしきれないままになる。
でも何とか料理のアプリを入れて、夕飯に利用できるようになった。
 今夜はそこに載っていたジャガイモ・ポタージュの作り方レシピを参考にして、料理してみたら、大変重厚なものが出来上がった。ジャガイモとブイヨンと牛乳だけのスープ(冷蔵庫に残っていたブロッコリーを加えてアレンジした)。それを食べながら思い出したのは、何年か前にドイツで食べたジャガイモ・スープ。スープというには濃厚なもので、それだけで一品料理だった。それにしてもドイツにおけるジャガイモ料理は本当においしく、まさに国民食である。
 ところでドイツでジャガイモが食の中心になったのは18C末から。ジャガイモの原産地は5Cの南米アンデスで、16Cにヨーロッパに入り、17C末か18C始めにファルツ地方やフォークラント地方に伝来したといわれている。最初は薬用・鑑賞用の植物であったが、有害との迷信・偏見が加わり、普及までに長い時がかかった。しかしやせた冷寒地の北ドイツにはぴったりだったので、プロイセンのフリードリッヒ2世や啓蒙主義者たちが普及に貢献したそうである。多くの思想家がジャガイモに関して料理法、パンやデンプンの製造法、腐敗劣化防止などの本を書き、飢饉時にそなえる食としても19C半ば以降から生産が伸び、国民食となったそうです。