2015-01-01から1年間の記事一覧

食の思想(1)―最近の新聞の「食」の情報氾濫

福島原発事故で食べ物の放射能汚染がおき、食について冷静な報道がなされてきたが、最近、また新聞やテレビでは、食のグルメ情報やレシピばかりが流されるようになってきている。それらのなかでとくに和食についてのニュースばかりなのが気になる。これはお…

「食の格差」、子どもの食と貧困

二つの重要なニュースがあった(東京新聞Webニュース4月5日)。その一つは「子どもの食と貧困 初調査へ 健康格差を懸念」 厚生労働省が子どもの食事、栄養状態と、保護者の収入や家庭環境との関連性について、初の全国調査を実施することが4日、分かった。…

イモで自給できるという情報の意味

3月18日の大手新聞のニュースによれば、農水省が3月17日に「食料・農業・農村基本計画」で食料自給率目標(カロリーベース)を50%から45%に下げる一方、日本の食料生産力を示す新たな指標を示したという。それによれば、もし食料の輸入が止まっても、国内…

料理の社内検定とは

料理に関する検定制度にはさまざまありますが、近頃、食品メーカーが調理技術や知識の「食の社内検定」を採り入れる試みが広がっているそうです。これは決して食企業の販売戦略ということだけではないように思います。これは、どうやら一昨年のユネスコの和…

河上睦子『いま、なぜ食の思想か』

河上睦子著『いま、なぜ食の思想か―豊食・飽食・崩食の時代』社会評論社、2015/1【目次】 第1章 日本の食(文化)を考える: ―和食の無形文化遺産登録をめぐって 1. 現代日本の食の状況 2. 和食の無形文化遺産登録を考える 3. 和食と「イデオロギー」…